こんちにはヤックンです。
私は、約14年社会福祉士として働いてきました。社会福祉士の仕事は、人々の生活や福祉に直接関わるやりがいのある職業ですが、「きつい」と感じることもあるのは事実です。そこで今回「きつい」と感じる理由とその対策をまとめてみました。
(現職からの視点)社会福祉士に向いてる人 – ヤックンの部屋 社会福祉士に向いてる人
(現職からの視点)社会福祉士に向いてない人 – ヤックンの部屋 社会福祉士に向いてない人
1. 精神的な負担
社会福祉士は、困難な状況にある方々と接することが多く、相談内容が重くなることがあります。虐待や貧困、病気などの深刻なケースに直面すると、感情的なストレスを感じることもあります。具体的にあげると以下のようなことがあります。
精神的なしんどさの原因
・利用者の状況が重い
虐待、貧困、孤独など、深刻な問題を抱える人々と向き合うことで、感情的に圧倒されることがあり ます。「なんとかしてあげたい」と思っても、解決がすぐには見えないことも多いです。
・自己犠牲感や限界感
「もっとやれるんじゃないか」「自分が頑張れば解決できるはず」と感じてしまい、自分を追い込むことがあります。
・感謝されないことへの虚しさ
一生懸命支援しても、利用者や家族から感謝されるどころか、不満をぶつけられることも少なくありません。
・他者の感情を受け取りすぎる
利用者の苦しみや悲しみを自分のことのように感じてしまい、感情的に疲弊することがあります。
上記で記載したように、社会福祉士の仕事で特にしんどさを感じるのは、精神的な負担です。利用者の生活や人生に深く関わる中で、さまざまなケースに直面するため、自分の感情やメンタルが揺さぶられることが多いです。そこで以下に、精神的なしんどさの具体的な原因と、それを軽減するためのヒントを挙げてみました。
精神的なしんどさを軽減するためのヒント
・感情を切り替える練習をする
仕事で関わった出来事や感情を、必要以上に自宅に持ち帰らないよう意識しましょう。自宅に持ち帰ってしまうと、仕事とプライベートの区切りがつかないので、感情面の切り替えは大切です。
・「今できることをした」と考える
自分が全力を尽くしたなら、それ以上を背負わない。冷たい言い方になりますが、他人の人生を抱えすぎないようにしましょう。社会福祉士の役割は、「伴走者」であって、「解決者」ではありません。「解決するのは利用者自身」というスタンスを忘れずに、適切な距離感を保ちましょう。また、ネガティブな出来事を「次に活かせる学びだった」と捉えることも大切です。
・定期的に休む
心のリセットをすることが大切です。小さな休息だけでなく、時にはまとまった休暇を取ることも重要です。休暇を取ることで、心にも余裕が作れます。趣味や運動を取り入れる:など、気分転換になる活動を定期的に行い、ストレスを軽減をしましょう。それでも難しい場合は、カウンセリングの利用をするなど必要に応じて専門家に相談するのも一つの方法です
2. 業務の多さと時間の制約
社会福祉士の「業務の多さ」と「時間の制約」は、多くの人が課題と感じる部分ですよね。相談支援、書類作成、訪問対応、関係機関との連絡調整など、次々とタスクが押し寄せる中で、「時間が足りない」と感じることも少なくありません。具体的にあげると以下のようなことがあります。
業務が多く感じる原因
・業務の幅広さ
勤務先によって異なりますが、相談業務、ケース管理、書類作成、外部機関との連携、利用者の支援プラン作成、現場の手伝いなど、役割が多岐にわたるため、ひとつひとつの仕事に時間と集中力を要する。
・突発的な対応が多い
社会福祉士の仕事は対人援助が多いことから、急な相談やトラブル対応が発生し、予定していた仕事が後回しにしないといけないことがあります。さらに緊急性の高い案件が重なると、他の業務が圧迫されることもあります。
・時間管理が難しい
先ほどにもあげたように、幅広い仕事をこなす必要があることから、訪問や会議など外部スケジュールに振り回され、書類や報告作成は後回しにしがちで、勤務時間外に持ち越すことがあります。
・人手不足やチームワークの課題
福祉業界はどこも人手不足しているため、一人に負担が集中しやすい状況になります。またチームで仕事をすることから、出来る限り自分の負担を軽減しようと気の弱い方や優しい方が多い社会福祉士は、仕事を受けることが多く、チームワークが上手くいかないことがあります。
業務の多さと時間の制約するための軽減するためのヒント
業務量の多さや時間については、どうしても職場や業務内容によって違うことが出てきてしまいます。そのため、ここでは簡潔に課題解決を記載してしまうことをお許しください。
- タスクの優先順位を明確にし、効率的に進める。
- 同僚やチームで業務を分担する。
- 適切に休憩を取りながら作業する。
- 効率化の工夫:例としてデジタル機能を活用するなど
3. 人間関係の難しさ
利用者だけでなく、その家族や関係機関とのやり取りで摩擦が生じることもあります。特に、期待に応えられない場合や意見が食い違うときにストレスを感じがちです。具体的にあげると以下のようなことがあります。
人間関係が難しい理由
- 利用者や家族との関係
期待と現実のギャップがあり、「もっと早く支援してほしい」「こうしてほしい」といった要望に応えきれない場合、信頼を失うこともあります。それにより、利用者や家族がストレスを抱え、不満や怒りをぶつけられことがある。 - 同僚や上司との関係
業務分担の不公平感や意見の違いにより、支援方針や働き方に関する考えが異なり、衝突することがある。 - 関係機関との連携
コミュニケーションの難しさ: 関係機関とのやり取りで話が進まず、ストレスを感じる。
役割分担の不明確さ: 責任の所在が曖昧でトラブルになることがある。
人間関係の難しさするための軽減するためのヒント
1. 相手の立場を理解する
相手がなぜそのように行動・発言するのか、背景を想像してみることで対立を避けられることがあります。例えば、利用者の怒りの裏には不安や恐れがあるかもしれません。
2. 感情的にならない
感情的なやり取りを避けるために、冷静に事実を伝える練習をする。トラブル時には、「その気持ちは理解できます」と共感の言葉を入れると、相手も落ち着きやすいです。
3. 適切な距離感を保つ
必要以上に利用者や同僚の問題を抱え込まないようにしましょう。プロとしての役割を明確にし、「できること」と「できないこと」を区別するのも大切です。
4. こまめな報告と相談
同僚や上司に状況を共有することで、一人で悩みを抱え込むのを防ぐ。特に困難な利用者への対応は、スーパーバイザーやチームで解決策を話し合いましょう。
5. コミュニケーションを工夫する
メールやメモを活用して、誤解が生じにくい形で情報を伝える。また、定期的なミーティングで、状況を整理しながら進めるなど、コミュニケーションを図ることを大切にしましょう。
6. 相手に期待しすぎない
相手が完璧に対応してくれるとは限らないと割り切る。また、自分の対応を「ベストを尽くした」レベルで評価し、過剰な自己批判を避けましょう。
4. 給与や待遇の課題
社会福祉士の仕事は、幅広い業務内容かつ多忙でありながらも、給与や待遇が期待より低いと感じることもあります。これがモチベーションに影響する場合もあります。以下に、課題の背景と、それを改善するための考え方やアクションをまとめました。
給与や待遇に関する課題
1. 給与が低いと感じる理由
社会福祉士の給与水準は一般的に他の専門職と比べて高くありません。福祉の仕事は非営利組織や公的機関で働くことが多いため、予算や法律によりある程度の収集の上限が限られているため、給料を上げることが難しいことがあります。また業務量が多いのに、報酬が見合わないと感じることが多いです。
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2. 昇給やキャリアアップの仕組みが不明確
昇給が小幅または昇給がないなど、長く働いても給与が大きく変わらない場合があります。また一部では、明確なキャリアパスが見えづらい職場もあります。
3. 福利厚生や労働条件の不満
人数が少ないことから、有給休暇が取りにくい職場や兼務の仕事が増え残業が多くなるなど、過重労働の環境に置かれる場合もあります。
課題を改善するための方法
1. スキルアップで給与アップを目指す
①資格取得や専門性の向上
社会福祉士としてのキャリアに関連する追加資格(介護支援専門員や精神保健福祉士など)を取得することで、給与が上がる可能性があります
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②経験を積む
実務経験を重ねて専門性を磨くことで、より高いポジションや高待遇の職場を目指せます。
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2. 職場選びを見直す
高待遇の職場を探す
地域差や業種によって給与が異なるため、転職も視野に入れてみましょう。特に医療機関や企業内の福祉士は比較的高待遇な場合が多いです。ハローワークや転職サイト等に登録して、常に情報を収集をしておくことをオススメします。
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3. 副業や収入源の多角化
副業を検討
副業が出来る職場と限定的ですが、福祉に関連する講師業や執筆、コンサルティング業務を副業として行うことで収入を増やせる可能性があります。またSNSやブログを活用して専門知識を発信し、収入につながる活動をすることも大切です。
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まとめ
「きつい」と感じる瞬間があっても、社会福祉士の仕事は、これからの社会にとって必要とされる重要な仕事です。自身の健康やメンタルを守りつつ、無理のない範囲で続けていける環境を作ることが大切です(^^)/
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